食物アレルギーとは、食べ物に含まれるたんぱく質などに対して免疫が過剰に反応し、さまざまな症状が現れる病気です。食後すぐに症状が出ることが多く、じんましんやかゆみ、腹痛、嘔吐、咳、息苦しさなどがみられることがあります。
原因となる食品や症状の程度には個人差があり、乳幼児に多いイメージがありますが、成人になってから発症するケースも少なくありません。
食物アレルギーがある場合は、原因食品を避けることが基本です。ただし、「少しなら大丈夫だろう」と自己判断で摂取することは避け、医師の診断や指導に従って対応しましょう。また、本人が安心して食事を楽しめるよう、家族や周囲の人が正しい知識を共有することも大切です。
家族に食物アレルギーがあると、日々の買い物や調理、外食、学校や職場での食事など、さまざまな場面で配慮が必要になります。
特に加工食品を購入する際は、食品表示の原材料やアレルゲン表示を確認する習慣をつけましょう。なお、容器包装された加工食品には表示義務がありますが、外食や量り売りの食品では表示方法が異なる場合があります。不明な点がある場合は店舗へ確認し、判断に迷う食品は無理に食べないことが大切です。
また、育児や介護などで調理担当者が変わる家庭では、原因食品や症状、緊急時の対応方法が十分に共有されていないことがあります。
次のような情報を家族で共有しておくと安心です。
紙にまとめて冷蔵庫へ貼ったり、スマートフォンで共有したりすると、いざという時にも役立ちます。
家庭で原因食品を使う料理と使わない料理を同時に作る場合は、アレルゲンが混入(コンタミネーション)しないよう注意することが重要です。
例えば、次のような点に気を付けましょう。
また、同じ食卓に料理を並べる際は、皿の色を変えたり料理名を書いたカードを添えたりすると、取り違えを防ぎやすくなります。
食物アレルギーのある子どもには、年齢に応じて「自分が食べられる食品」を確認する習慣を身につけることも大切ですが、安全管理の責任を本人だけに負わせず、大人が環境を整えることが基本です。
食後に次のような症状が現れた場合は、食物アレルギーの可能性があります。
症状が軽い場合でも、食べた食品や摂取した時間、症状が現れた時刻などを記録し、医療機関へ相談しましょう。
一方で、
などの症状がある場合は、アナフィラキシーの可能性もあるため、速やかな対応が必要です。
医師からアドレナリン自己注射薬(エピペン®)を処方されている人は、本人だけでなく家族や学校・職場など周囲の人も使用方法を確認しておきましょう。また、症状が一度落ち着いても再び悪化することがあるため、医師の指示に従って受診することが大切です。
受診時には、食品の包装や原材料表示、食べた量、症状の経過を伝えると診断の参考になります。
食物アレルギーがあっても、正しい知識と準備があれば安心して食生活を送ることができます。
日頃から次のような点を意識するとよいでしょう。
周囲の理解と協力があれば、食事を必要以上に制限することなく、安全に楽しめる環境づくりにつながります。
食物アレルギーへの対応では、原因食品を避けることだけでなく、本人が安心して食事を楽しめる環境を整えることが重要です。家庭だけでなく、学校や職場、保育・介護施設などでも情報を共有し、誰が対応しても同じように支援できる体制を整えましょう。
症状が現れたときは自己判断せず、必要に応じて医療機関へ相談することが大切です。医師や管理栄養士などの専門家と連携しながら、生活スタイルに合った無理のない食事管理を続けていきましょう。
※参考記事:医療情報メディアmedicommi記事リンクはこちら